生きてきたこと:Part 2.1/由比良 倖
 
た方がいいのではないか、と僕に伝えているし、たしか具体的にそう言ったと思う。それで僕は実家に帰った。25歳の時だった。2013年。僕は、それで、何かがまた新しくなるのではないか、と希望を持っていて、少しの間、焦りながらも快活になった。よく外出もした。でも、何にも起こらなかった。僕の心は死んでいて、それで、26歳からのことを、僕は殆ど覚えていない。病院にまた通い始めた。リチウムを出された。ときどきは元気になるので、双極性障害と診断され、そしてときどき幻覚を見るというと、それが統合失調感情障害という長たらしい、躁鬱と統合失調症のハイブリッドみたいな病名になった。生きる気なんて無かった。僕はアル中になり
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