ドーピング/ふじりゅう
間
体がむず痒くて仕方なさすぎる
別に癒されてもないのに
家の証明もろくすっぽ付けず
食い入るように彼女ら、テレビを観る
薄暗い中ポテチのボリボリいう音だけが響くようだ
気がついたらそれら全部を放置して寝入っていた
一個一個のことがらが
詰将棋のように僕を終わらせる
誰かの涙と 僕らの涙
だけじゃ 逃げ出すことすらできっこない
勇気を振り絞って 牢獄で生涯過ごす
そんな勇気すら 初めの一歩のまま
ブランコのように 前へ 後ろへ フラッフラ
好きな人を幸せに出来ないことを
自分が呪われているってことにして
手を叩く その痛みで
罪を償ったっていうことにしたんだ
また親の金を盗んで覚醒剤を買いに行ってしまうよ
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