迷子/
ああああ
ばらくふたりとも黙って立っていたが、エプロンの女性はふいにため息をつくと無言のまま立ち去った。少女は当たりを見渡し、池に入るとバズーカのようなものを拾い上げてスカートの中にしまった。それから、エプロンの女性と同じ道のりを歩きはじめた。
男がその様子を眺めているところを、刑務官は後ろから殴る。殴り手錠をはめ、穴を後じさって男を引きずっていった。
さて、とぼくは思った。ぼくも帰ろう、ぼくの居場所である坂の下の宿舎に。
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