天井と天丼/こたきひろし
 
夜中に目を覚ましてしまい
それから朝まで眠れなかった

夜が明けた頃
カラスが鳴き出した

そのぶきみな鳴き声に
何だか不吉なものを感じた

以前
道に放置された猫の轢死体の内蔵を
食べている姿を見た事がある
真っ黒い鳥が

通勤の途中に車で通りかかり
遭遇してしまった
一人ぼっちの朝食でした
邪魔しないように避けて走り抜けました

そんな事を思い出しながら
ぼんやりと天井を見上げてたら
いつの間にか気づかない間に
天井に大きな染みが広がっていました

そして間もなく
とんでもない現実が目前に起こりました
天井に広がっていた染みを突き破って

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