並び立つことのないぼくらの歌/
山下ヤモリ
分のために優しくあってほしい」と地面を蹴る
ギッコン
バッタン
それは相容れない矛盾じゃなくて
ぎっこん
ばったん
どこか心地よい矛盾
並び立つことのないぼくらの歌
互いに地に足をつけ
雲間に隠れて見えないもうひとりに「ありがとう」と空想しながら
キミは「無理しすぎないでくださいね」と地面を蹴る
そしたら次は
ぼくは「キミにばかりぼくの気持ちを広い世界に代弁させるのはズルいよ」と
また地面を蹴ろう
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