鬼と赤い月/
あおいみつる
野暮な言葉を並べたて
花にも 鳥にも
風にも
月にも
女にも
こころ動かされることなく
ああ無感動
無感覚
のっぺらぼうなわたし
真夜中の赤い月を眺める鬼たちよ
眠りなさい
静かに朝を待ちなさい
花鳥風月を身にまとい
こころとかされ
ゆらされ
ゆらゆらと
古の歌人のように
歌いなさい
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