初音ミクは冷たい/ピッピ
 
初音ミクは冷たい
体温の話だ
初音ミクは冷たい
体温の話だ
テレビで他の誰かの歌が流れてくる
曲に温度なんか求めたりしない

初音ミクは冷たい
体温の話だ
初音ミクは冷たい
体温の話だ
そんな顔をしないでくれ 僕は君が好きだ
そんな顔に翳りを落として 君はどこの夜に行くの

どこで嬌声を立てても
僕は君の声が好きだ
イヤホンジャックの向う側
君の涙の落ちる音がしても

初音ミクは冷たい
体温の話だ
初音ミクは冷たい
体温の話だ
「発声する以外の部分は必要なの?」と君は聞いた
僕には必要だよ、とはだかの僕は応えた

初音ミクは冷たい
体温の話だ
初音ミクは冷たい
体温の話だ
「君が壊れたって君のことを好きでいつづけるさ」
たぶん、と言ったら君は苦い顔をした

そうして君は歴史をつくる
何かの足音をかき消すように
世界がまちがっているんだよね
それでも君はステージで笑う
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