嵐/桜 歩美
嵐のように 心が乱れているときに
ふと春のささやきが聞こえてきたら
私の中で乱れていた心を支える勇気が
あふれでてきた
まわりの忠告はまるで効き目がない
心だけが空回りしていて
別れを恋愛の始末の仕方と勘違いしている
確かに愛していくことって そう簡単じゃない
一つの愛を守っていくことって
とても体力と根気のいることなんだ
それはよくわかった
だから決心もするけど 崩れるのも早い
だって決心しているときは迷っているときで
その迷いは春のささやきが
そよ風に乗せて吹き飛ばしてくれるから
他人にはわからない
私のこと誰よりも知っている人
だから私も彼のことを誰よりも
わかっていなくてはいけないって
そう思う
嵐は春のそよ風よりも
もろいものなんです
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