点と線と君と/中原 那由多
点と点を線で結んだ
点と点の距離は彼方
いつの間にか近づいて
星座が浮かび上がったように
君がそこに立っていた
(二回の手拍子)
感電したかのように痙攣
静まり返った0.5秒、その後の
堪えきれない含み笑い
窓口を
隔てれば
テトラポットであるかのように
混濁、その感情を打ち崩す
霊峰であるが故
高嶺の高嶺の華だった
冷酷な眼差しで
いろはにほへと塵となる
点と線で君を待った
点と点を線で結べど
煙草の不始末、いとも容易く
幾度と無く幾度と無く
天の川を焼き切った
ネオンの隙間を絶えずに覗いた
刹那の総髪、黒揚羽
振り向く
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