骨洗いの宿題/k o u j i * i k e n a g a
 

本当はお姉さんの方に
気をとられているから
うまく洗えないのだ

くりっしゅきっつれっこ

お姉さんの骨はこんな音がする
大人になりかけの女の人の骨の音だ
僕の骨はまだ鈍い音しかしない

からっほんぬうぇっの

骨洗いの宿題を出す時の
先生の顔が嫌いだ
ニタニタ笑うおじさんは全員嫌いだ

先生は骨洗いが上手だけど
ただ巧いだけだ
小手先のごまかしでは駄目なんだ

いつかお姉さんは僕に言った
「洗うというのは本当は洗わないことなの」
僕はこの言葉が大好きだ
この言葉を心に刻みつけて骨を洗う
そうすると満足のいく洗い方ができる

お姉さんはよく誤
[次のページ]
戻る   Point(15)