19歳/
源 想
夜の道を歩く
闇の中の秘密
幼子の声が響く
誰か私を消して
持つだけで孤独が滲む
誰にも見せぬ過去
気遣って云わぬのに
隠せば嘘の匂い嗅がれ
河の底で唄う
信じた者に傷ついた時
心通うその瞬間を
月の下で待ち続けた
これを稚さという声を
街の喧騒で掻き消しながら
枯れた涙を背負い直す
もう一度だけ抗うために
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