孤独な生命/帆場蔵人
 
銛が
心臓を

一度でなく 二度つけば

か細い悲鳴の糸
玉が転がっていく

からからと瞳が空回り
その色は失われて

緑のなかを
流れる赤と
銛の重たさ

森のなか
人はひとり



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