結露凍結/R
嘲笑う
夢を見ている。
* * *
私の部屋には壁がない
だから、床からにょっきり生えている
誰にも使われないドアの内側へ
いきものの気配を
呼吸の証を
ひとつひとつ
磔刑にしていく。
私ではない誰かが望むから、
なんて
言い訳したりしてさ。
* * *
薄氷の小箱に眠っている
蛇は
自身の牙に毒がないことを知っていた。
それから
冷えきった体が刻々と死へ向かっていることも。
氷が箱の内側へ成長していることも。
無垢な滴よ
そのドアの向こうを寒いと感じるのは何故か
考えることを放棄して
ドアの縁だけでなく鍵穴をも埋めるのかい
無垢だった欲望よ
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