夜鷹と怪物/ナンモナイデス
夜鷹は昼鷹に
改名しろと
脅される
鷹でもないのに
鷹と名乗るのを
やめろという
いいえ
神が付けたもうた
名前だから
おいそれと換えること
などできないと
夜鷹は嘆く
悲しくて
大口開けて泣いたら
ヴィクトールが
口腔の闇に
突っこんできた
食うな
そいつを食うな
そいつはオレを
創造した
オレの父なのだ
夜鷹は驚いた
それは
身の丈3mはあろうかという
観たこともない
つぎはぎだらけで
惨めな体の人間のような
怪物だった
夜鷹はフと思った
この怪物なら自分を
殺してしまうんだろうと
夜鷹は口腔内
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