弥生から皐月の/AB(なかほど)
 
のうにとけて
まっていたはずのひとも
つい に

はなびらになってちったか
なんて
たちあがるともう
ちゅーりっぷも
はなしょうぶも
なつへむかって
のびをしている

かのかおりをはらむかぜ
をかんじている
かんじていきているのと
げんきなころの
ははのこえがする


むこうへたびだつのか
かえってゆくのか
しじゅうくにちのいみを
のべのひとに
ひとつふたつと
といかけて
のばらのひとにも

そらへきえる
てんにのぼる
のこるきおくを
かんじていきてゆく
そらからふるこえにも
すがしい
るりのいろかにも


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五月まつ花橘の香をかげば

      昔の人の袖の香ぞする

        古今和歌集 (伊勢物語第六十段)}









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