したい訳/たちばなまこと
 
りたいと思う。特に感情から高めてゆきたい。それは互いに、でなくてはいけない。
高まるように促す人の思いをひとつひとつ登ってゆきたい。ひとつひとつが私に向ける「好きだ。」に聞こえる。その姿がとても純粋で、頂点に向かうことだけを考えている身体がそこにある。受け止めたいんだ。受け止めてもらうために。
そんなときは「好き?」と聞けば無意識だってなんだって、きっと「好きだ。」と返してくれるだろう。その夢中な人は、私という人間のこと、身体と感覚のことしか考えていないはずだから、最高に愛おしいのだ。
私の反射ひとつひとつに感動を覚える身体、本能、脳が思うもの…もっと見たいし、注がれたい。
二人が重なるときには、実際は触れられない「芯」に触れたい…そんな心の芯と、身体の芯がシンクロするような気がする。

自分を抱いて眠る夜があるのは、自分を愛しているからだろうか。

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