大きな川を渡る/相田 九龍
部屋を飛び出して泣きたくなった群青の日
煙草の煙が目に沁みた
か細くよじれた心
いつかこれも、遠い昔の出来事になる、とそのときは思っていて
忘れたいことだらけだから、忘れちゃいけない日々
たどり着いたここが、今、いつか
僕は少し一人で、少し、一人じゃない
泳いでいるのは雲
やわらかな、新しい道
まだ少し、ハリガネみたいな心
ねぇねぇ、って君に聞く
君にわからないことを君に聞く
君がわからないから君に聞く
そうしたら少しの時間、一緒に考えられるね
夏のような春の日に
眩しくてかけたサングラス
似合うねも似合わないねも言われなくなってからが
おじさんの仲間
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