とりとめもなく書く、ネット詩のこと/atsuchan69
 
大な語彙が並んでいる。【AI】は任意というよりも自動でその詩を解析した、といってもわずか一秒もかからなかったが。

  月乃舟
 
 棺桶にも似た
 君をはこぶ 月乃舟が海をゆく
 水平線の果てにあるのは 銀河の滝だ
 舟が煌めく光の滝に落ちると、
 星々は君と一緒に黄泉へと落ちてゆく
 その先に 静かな暗闇に浮かぶ
 まあるい月が 白く哀しくかがやいている
 こうして君は、月へと旅立った
 新たな生を受けるために
 
 【AI】は処理の途中で、へらへらと笑った。いかにもなベタなネット詩だったからだ。そしてもしも君というのが【AI】自身を指している場合、この詩の意図は何
[次のページ]
戻る   Point(5)