それとはなしに/即興ゴルコンダ(仮)投稿/こうだたけみ
ことだろうか。一枚、二枚と子供を脱皮するにつれわたしの世界の構成員は増えていく。言葉を道具として扱っているとか言葉遊びはくだらないとかあれを読めこれを読めとか知ったようなことを言う人たちのなかで、私はわたしを見失ってしまった。書けなくなった、書けなくなった。
六年ほど前、言葉と遊ぶ人に会いました。私も遊んでいいのだと許されたようでした。言葉で遊ぶんじゃなくて言葉と遊べばいいのだと、教えてもらってから私の世界はわたしの世界につながれました。だからそれとなく行ってみようと思うんです。あの頃のわたしの幻影、それと、はなしに。
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