憧憬/マサヒロK
足もげの錆びた飛蝗
放置される駅前
送電路に集う青い蝶
地上に銀色の粉を落とし
会話する
列車から降り立った機械臭の一団が
四散する夕暮れ
誰が見つけたかシャボンの船が
空に溶ける
いつまで続くのか、
雨に洗われた廃棄物の影が
灰色微かに佇む、この市街地に
薄く虹のかかったようなこの世界は
美しいのか
儚いのか?
夕暮れに飛来する
様々なもの
不思議な光を追いかけた
少年時代の思い出
星の見え始めた空
銀色の明かりの灯り始めた中
人々のそれぞれの世界が広がる
いつか来るべき
未来の情景を夢見つつ
(30代制作)
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