つめのゆめ/
ふく
小指のつめが騒いでいても
あなたはつゆと気にしないのね
遠くをみて
空をみて
目の先には春
時計の針の柵が越えられないのよ
わたし
間から手も
出せないくらいに
のどの奥にある味が夢を見ている
このベッドのにおいがつながるように
のばした先にいるように
春の風が
下から吹いてくることを
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