玉簾の瀧に立っていた歌/足立らどみ
 
「君死にたまふことなかれ 」

湯本温泉の瀧で手を洗い
与謝野晶子の歌を読む

山荘へ
玉簾の瀧
流れ入り
客房の灯を
もてあそぶかな

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脇詩

多くの顔が
言葉を忘れている

嬉しいね
楽しいね
気持ちいいね

なにはともあれ

平和な今を

たくさんの層
守られた世界

哀しみも
寂しさも
とけにじみ

淡くなるばかり

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