黄昏の告別/viraj
 
ない。

恐れつつも前進し続けるものを勇者と呼ぶ。

この残酷な自然界を生き抜け!

闇とか悪と呼ばれるものは、覚醒したものから見れば、純粋な力であり、光であり善である。

俺はリアルなものをもとめているんだ!

力を!

どんな醜いものも暗いものも乗せることができる自由を!

プライドとアイデンティティは違う。

アイデンティティとは、自分自身を信じ、暗闇へと入っていく力のことである。

矢に射られた鹿のように苦しみながら逃げ惑う。

あとちょっとだ。

ゴールに達するまで。

ゴールに達したら別のゴールを見るだけだ。

フィリポの十字架

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