私訳/
吉岡孝次
「投擲、これ能うべし。」
宇宙の暗さから逃げまどう風 蚊帳の内外なる夏期休暇
もがれた鳥の足 恋人の老いた指先
明日から剥離した今を
夜半
突きつけられ ごっそりと、にやつく。
灯火の下に明るい、
個の闇と横たわりながら。
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