おれの(おれたちのではない)イチローだった/はだいろ
 
金曜日の朝、イチロー引退のニュースに、
思ってもみないショックを受けた
春は毎年、鬱になる傾向・・・
人事異動のせいなので、深遠なる理由は特にない
あと、花粉と。
職場への道を、てくてく歩きながら考えた、
おれのイチローのこと
今、ポテトチップスをかじりながらその時の思考を、
たどってみる


イチローは、おれにとって、ウルトラマンだった。


阪急ブレーブスがオリックスに身売りして、
たった1年だけ、オリックスブレーブスというチームが存在した。
その年、おれは浪人生で、寮生活で、
テレビはなく、勉強は全くせず、
ひたすら朝から晩まで、ラジオを聴いていた。

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