冷たい七面鳥/ホロウ・シカエルボク
殖をし、寝て、起きる―そういう毎日を繰り返す」
「同じだ」
「そう、同じなんだ、同じ動物だからね」「でも」
「そうじゃない人間が新しいものを作り出すんだ」
氷山なんかに例えるべきじゃなかった、温度は時の経過と比例するかのように下がって行った、部屋着の俺は両腕で身体を抱いてどうにかやり過ごそうとした、だが、それがいつまで続くのか見当もつかなかったし、そもそもここがどういう場所なのかまるでわからなかった…ただひとつ断言出来ることは、その床はとても滑らかで引っかかりひとつ無かった―滑落のダメージはとうになくなっていた―けれどそんな感触が無意識のうちに氷山なんてものを連想させたのだろう…俺
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)