ふたなり/花形新次
 
幼いふたりは
ふたりなりに
ふたなりについて
思い巡らし
どちらかが話出すまで
流れに身を任せた

土曜日の
午前4時

「いつまでも
愛し続けたい
夜が明けたって
何も変わらないさ」

僕の出した結論に
きみは俯いて
大粒の涙を落としながら
途切れ途切れに
あ、り、が、と、う
って言った

「それに、きっと」

「無いよりある方がいい」

そう言うと
きみはやっと笑って

♪ふ〜たな〜りのため〜
せ〜かいはあるの〜
♪ふ〜たな〜りのため〜
せ〜かいはあるの〜




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