自由の歌/梅昆布茶
だれも自由をうばえない
君の自由は君だけのもので
でもね
僕の自由は遁走することだけなのだろうか
君の自由は時に逆走して過去や未来を変えようするけど
それを拒むものは自分自身なのかもしれないのだけれど
拘束の安寧に慣れましょうかそれとも
自由を崇めて更なる闘いを始めましょうか
自由を束縛するものは自由なんだって
変な理屈で僕はつい生きてしまうのだが
歴史は緻密に積み重ねられてこぼれおちてゆく
手のひらに残るものは些細な残滓の数々で
悲しい自分の自由はおいてけぼりで僕は
何処にも遊びにゆけない蝶々なんだってね
誰も自由をうばえない
僕の自由は咲かない花のように自由だ
でもいつかブラックジャックを持った屠殺人と
闘わなければならないのだけれど
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