白い暈/
ルラ
は 王笏を
悲哀には 旋律を
無常には 万有を
風を上った 想念を
弓形の 気流の上端
旋回する 鳶の筆勢が
淡い暈へと 昇華した
錆びた時間軸が 回す
冬の車輪の様に 白く
静かな額へ 導くと
環状の洞へ 戻ってきた
瑞々しい サークルに
精神の 帳を下ろし
人格と 符合するよう
観測させ 展開した
情理を思惟に 含有し
認識を賢しく 高める
冠たる正円に 諭される侭
或いは不意に 天を仰いだ
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