日曜日/
中原 那由多
、牙が
生えるやいなや鈴の音
命の振動を噛み締めながら
日曜日が過ぎてゆく
青は赤く、青は白く
潮風は次第に眼球に突き刺さる
吊り橋は虹色
放課後の一瞬であるかのように
黄昏時の狙撃手が
時計の針を撃ち抜いた
掲げた左手
遠ざかる摩擦
カレーライスは明日への架け橋
恋する学生さながらに
青を待ちわび溌剌と
街を傾け夜を往く
黒い雑草掻き分けたなら
今日に爪が伸びてくる
今日に爪が伸びてくる
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