瞬間の言霊/あおいみつる
わらわらと さらさらと 時は流れ
適当だったり
深刻だったり
それが事実か妄想なのかも判別もつかぬまま
時に追い越され
ねじれる時代の狭間でひとり
天を見つめては
うつむいて嘆き崩れ
よたよたと とぼとぼと 道標を頼りに
犬のような嗅覚で
あらゆる危険と ムードに
オーラの様なものを獣のように察知し
奈落の底から這いあがるゾンビの蘇生力
いや七転び八起きのダルマのような粘りで
現実の現代で瓦礫をかき分け
生き延びている
わらわらと さらさらと 時は流れ
適当だったり
深刻だったり
浮かんでは消える言霊が
幽霊のように明滅している
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