Sestina/ふるる
 
れているように見えたが
ノートの一部を隠し持ったということが全てを語っていた
それぞれの罪を断罪する誰かが
言い逃れはできないぞと嗤う声が聞こえる


確かに山からは降りてこられたが 言い逃れはできないぞと嗤う声が聞こえる 
皆口をつぐみ彼のことを考えないようにした そうすれば何もかも大丈夫だと言うように
しかしそれぞれの罪を断罪する誰かが 近づいてくるようにしか思えない




sestina
セスティナは一連が六行、各行の最後の六つの言葉が毎連ごとに繰りかえす詩型。
繰り返しの順番は各連で異なり、六連にわたって続けたのち、最後の七連は三行、ただし各行に二つづつ繰り返しの語句が含まれる。
この詩では各行の最後の六つではなく、最後の行をどこかで繰り返しているので、セスティナを変形させたものということで。


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