ある『愛』の詩(ミッドナイト・スネーク)/秋葉竹
その深き夜
ぼくたちは
この世界に巣食う
この世界の地の底を這いまわる
ふたりっきりの
蛇なのだと自覚した
それからぼくたちは
かつてよりよく知っていた幸せを
なんとか取り戻そうとするのだ
だれにもできない
永遠の『愛』をふたりが
ふたりだけが
手に入れることができるとは
信じられないけれど
どちらかが
先に死んだとしても
残されたひとりは
幸せなまま生きていけるという
永遠の幸せ
そんなもの
あるわけ
ない
けど
あると
ふたり
信じようとして
信じようとして
ある日気づいてしまうのだ
ひとり
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