あなたの隣にわたしが座る/かんな
愛を置き去りにした冬が
過ぎていく窓辺でカーテンが
揺れて夜をなびかせる
きれいな思い出を詰め込んだ
ハードディスクで再生した今を
忘れないように上書きする
切なさがひどく滑稽で
繋ぐ手はとてもあたたかいから
君のまぶたの裏側に触れたい
誰も彼も泣きながら笑う
正しさのルーレットが止まり
あなたの隣にわたしが座る
こんにちはとさようなら
繰り返し唱える魔法を名付け
日常と言うのか奇跡と呼ぶのか
迷ったときは斜め上にある
晴れた日の青空を見上げる
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