FADE OUT(そのなかにはっきりと聴こえるいくつかの音)/ホロウ・シカエルボク
もはや説明してみるまでもないだろう(たとえば真夜中を殴りつけてみるようなものだ)…だけどそういうものだからこそ、賭ける価値もあるというものなのさ…いいかい、これはゲームじゃない、じゃあなんだって―?さっき言っただろう、これは答えを出しちゃいけないものなんだ、得体の知れない影を追いかけるようなものでなければいけない、そこにどんな寄道もあってはならない、余計な情報を増やすべきじゃない(そして余計に削ぎ落すべきでもない)、机に飾られた花のすべてはすぐに死んでしまうものさ、黒い蛇の胴体の重みを感じながら、俺はもうすぐ今日の眠りにつくだろう、この詩は今日俺自身の遺言のように、ベッドの上で散らばってだんだんと意味を失くしていくだろう…。
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