夜想/
帆場蔵人
雨の夜の窓のなか
遠くに灯る赤い傘
赤い灯台、雨のなか
近くにゆけば遠ざかり
遠くにあれば懐かしく
夢路の窓は滲みます
あの灯台はなお赤く
赤子の?もまた赤い
雨の町かど霞む丘
同じ道行き傘、紅く
絡めた指に流れる血
いまひとたび思う道のり
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