ある日のえんばー5/若乱
まったとき、その姿を見た禁忌によってぽっくり人が死んだりするのだ。
浮き立つ心が、皆を、そうさせることは狂気だ。愛であり、死だ。
僕のような、どこの馬の骨かもわからない旅行中の人間なんか格好の餌食である。
花火を時折振り返り、きれいだな、と思いながらも、ずいぶん風が涼しくなった中、疲労がぱんぱんに詰まったごぼうみたいな足を動かしながら、離れたほうがいい、と歩く、
ネットカフェとかで泊まろうかな、と途中見つけた所はシャワーがなく(まあシャワーしてもくせえんだけど)、続けて歩く。大きな大きな大通りでもうやたらまっすぐな道で開発中の感じ。川は区切りだ、と川を渡るたびに安心しながら、歩く。結局22
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