えんばー 2/若乱
いけません僕は忘れてしまいそうになります
僕たちは無意味なのでしょうか
僕たちはさもしいのでしょうか
美しい営みも
美しい言葉も
まるで意味がないようじゃないですか
卑屈さや僻みが逐一何かを忘れさせてゆうようです
僕たちはつまらないありきたりを繰り返す
あきらめるように食いつなぐしかないのでしょうか
「いやぁ…いいなあ、若さって
ふふと一里塚腰下ろして
ひざを折って緩やかにさみしそうに笑うおじさん
「だって僕には
身を切るような絶望も
脱気しつづける幸せもないのです
その上僕はこの瞬間にも老い続けているのです!
「
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