えんばー 2/若乱
 

それ自体 からの切り取りと
ただ、迷路をゴールまで覚えたとおりに毎日繰り返し続ける実験用のねずみのようなものじゃない?
私たちは世界に割り当てられた役割を、私の意志、という名前で抜け出せぬまま繰り返し続ける、神の奴隷だわ、
無意味に保ち、難破しながら進み続ける人という存在のその、道具の片割れだ、ただそれだけの存在だ
私たちは何処にも行けやしないし、本当に会うことだってかなわないの

「…だから、会えただけで僕は幸せだといったんだ
だから僕は笑い続けるんだ軽やかに…

「笑うしかないんだ、でも僕は塵ひとつ無く本当に幸せだからわらうんだよ?
どうすることもできない



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