0424/もり
飛んでって 遠くの空 消えてしまっても
それでもあえて またねって言う約束
言葉に導かれて この場所で 出会ったくせに
さんざん言葉を ないがしろにして
傷つけてきた おれは ばかで
何を言っても 何を書いても
ただ、今 この瞬間
とめどなく流れる涙が
きっと 本物の「詩」なんだ
桃色の着物を着たきみが
古い町並みの中で 光ってる 今も
その隣 猿沢池のベンチに座り
笑ってる おれは
何にも知らずに 永遠を信じてる
「ああ、きっと、おれたちも、
あんな時代があったんだね」
2人を残したまま
「またね」って。
夕暮れのプラットホーム
さようなら。
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