さやかに星はきらめき/ホロウ・シカエルボク
た、すこし不自然に感じるほどに…俺はキリストのすぐ近くの椅子に腰かけ、横になってぐっすりと朝まで眠った、朝になって誰かが不思議そうに俺を見降ろしている、なんてことはなかったし、街の中で誰に会うこともなかった、ただあくびをしながら歩いて公園に戻り、止めていたスクーターに乗って家に戻っただけだった、ただそのこと自体が少し奇妙な感覚に包まれた出来事であったのは確かなことだったし、俺はそれからそのニュータウンを訪ねることもなかった。
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