ミルクの祭典/atsuchan69
 
冬のあいだ降りしきる雪に閉ざされた最果ての地マンタに住む人々は、春の日を心待ちにしている。そして世界の終わりへとつづく分厚い氷壁前の広場では、毎年二月の初めにエロスを迎える祭り、オナ・フェラペリアが行われるのだ。このときに欠かせない儀式が、生暖かい液体――男性そのものの(むにゃむにゃ)液――のかけ合いである。仮面をかぶり、下半身を(むにゃむにゃ)させた大勢の男達が老若男女を問わず奮い立った「うまい棒」を見せびらかし、勢いやって来ては粘りのある(むにゃむにゃ)した【聖水】を顔や服に飛ばす。このオナ・フェラペリアは別名ミルクの祭典とも呼ばれ、夜になると村じゅうどの家でもその名のとおりミルクを使ったシチ
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