月光/nm6
 
アルコール
頬の先がほのりとあたたかで
外側が詰まったように白ぼけて隔たり
空気のあられな涼しさに
階段をかけあがり
ぼくらはときに大切な何かを失い
かと思えば突然にけたたましく
午前2時にはうなだれて
柳もゆら踊る暗がりの
水際のそぞろなる徒歩で
ところで
この家路で決め込んだふるまいに
間違いなどなかったように思う
明日も遠い
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