星屑、悲しみの盃を汲め《改》/秋葉竹
 

凍える夜を
満月に見ほれて
ゆっくりと
ゆうっくりと
時間をかけて
お家へ帰ろう。

お風呂に入って
苛立ちや憎しみや傲慢や無知を恥じ
すべてを感謝の泡で洗い流してキレイになろう。

おちょこで
ストレートのまま
割らないウヰスキーを
ぐいっとあけると
疲れた魂を眠らせてくれるみたい。

これが、
愛されているということ?
私、お酒に
愛されてる?

まーね。

あかりを消す寝室で
エアコンの機械の音だけが
あたたかい。


風音は、
キライ



クスリから
切り離すために、
おのれのさまざまな根っこを
切り落とし
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