那由多/
中原 那由多
に天、転、展
淡、短、単と太鼓が鳴ったら
深紅の弾丸にその身を捧げる
柔肌を掻き毟るように選んだ言葉を
穴の中へと放り込む
底の見えない深い穴
不毛にも感じられるあのひと時が
自嘲の濁流をせき止めていた
これは忘れ去られたトランキライザー
穴はもう見当たらない
放り込む場所がないのなら
雲の切れ間をかき混ぜるほどに
積み上げて、積み上げて
那由多の輝、夢見て謳え
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