縹にうかぶ/朝焼彩茜色
 


貴女の衣のような髪は 縹いろ
月に帰ろうと階段を深縹から
浅縹へとグラデーションを積んで
登ってゆく

私は宙を浮いて向き合っている

貴女の縹いろのひとみは見知らぬほしの者
記憶を浅く積んで深く刻んで
きれいごとをバジャラのように散りばめて
私の額に埋め込む

私は経験のない魂に
貴女の縹いろの馨りを引き換えに

辿り 向かいます


私は宙を浮いて向き合っている

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