気疲れに夕焼けて/ぽりせつ
気疲れに夕焼けて
それが自分だと思い込んでる
椿事をどうにか撮ろうとするけど
カメラ買うために流した汗は忘れて
襟足揃えればリズムが出るけど
肌は剃刀で炎症をおこして
辞書の中からツチノコ見つけてくるけど
赤土だらけの指先はポケットに隠して
詩を開ける鍵穴ばかりを探して
見つかんなかったらそれでおしまい
自分以下は何人いてもいいから
目を凝らすことも疎かになってる
このままじゃ詩に復讐される
それも過ぎたら愛想つかれる
赤ちゃんを初めて渡される親が
どんな気持ちで抱けばいいのかってくらい
そんなことくらい
簡単なことなのに
戻る 編 削 Point(3)