気疲れに夕焼けて/ぽりせつ
 
気疲れに夕焼けて
それが自分だと思い込んでる

椿事をどうにか撮ろうとするけど
カメラ買うために流した汗は忘れて

襟足揃えればリズムが出るけど
肌は剃刀で炎症をおこして

辞書の中からツチノコ見つけてくるけど
赤土だらけの指先はポケットに隠して

詩を開ける鍵穴ばかりを探して
見つかんなかったらそれでおしまい

自分以下は何人いてもいいから
目を凝らすことも疎かになってる

このままじゃ詩に復讐される
それも過ぎたら愛想つかれる

赤ちゃんを初めて渡される親が
どんな気持ちで抱けばいいのかってくらい

そんなことくらい
簡単なことなのに


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