真夜中の微笑み(クリスマス詩)/秋葉竹
えられない空虚な時を過ごします
共に信頼を 手放した
愛の秘密を 伝えられない
クリスマスと呼ばれる夜にはならないで
ください
その声を
真剣に聴いているのは哀しげなサンタクロース
深く傷つくまえに
お願いをきいてほしいといっています
街は彩られた光の速さで進みます
だれとも約束なくひとり
吹かれる風も音を立てて
顔や首筋に噛みつきにきます
そんななか彼だけが
現れるべきところに現れると
小さな微笑み浮かべ
その白く長いヒゲをそっと撫でながら
星空に祈ります
より良い世界が、おとずれますように
戻る 編 削 Point(6)