冬の夜の/ハァモニィベル
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それでもいい
遠い足音の偬しみも
かわした言葉のすべてが いつか跡形もなくても。
ぼくらの中にだけ積もってゆく
ただ、それだけ、であっても。
純度の高いまだ誰も見たことのない心を映した面持ちで
あのときのまだ、夜の
子供時代の燥いだ冬の夜の
鼻腔に残る安らぎも
耳を塞いだ古い旋律のような不安も
やがて皆んな ともに辿り着く星の下で
虚しく凍った舌を慄わし
手も足も冷たくなりながら
ただ、それだけのために
他の誰にも届かない心ばかり積もらせても。
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