マニック・ストリート・プリーチャーズ/ホロウ・シカエルボク
喜んで行ったらロフトの鉄棒から首を吊ってぶら下がってた
あたしはなにも考えられずに
玄関で腰を抜かしたまま夜が明けるまでそこに居た
おかげで警察にすごく疑われた
くだらない音しか聴けないホームセンターで買ったラジカセにCDを入れて
久しぶりに聴くその音に耳を傾けた
サウンドよりも、言葉よりも歌声よりも
気持ちだけが前に前に出てこようとしているみたいなそんな音楽だった
あたしはいつからかパンクなんてどうでもよくなって
だから昔よりはそれがすごく真剣で悲しいものだってよくわかった
あたしは黙ってラジカセを見つめながら
初めから終わりまできちんと聴いた
あたしたちがいまでも続い
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